山口県宇部市にある「歯科・矯正歯科アールクリニック」です。
総入れ歯にし始めた頃は、なかなか上手に噛めなくて苦労するかと思います。上手に噛めないのは総入れ歯に慣れていないせいもありますが、やはり総入れ歯では天然の歯と同じような噛み方ができないのが事実です。そこで、総入れ歯で上手に噛むためのコツをお話したいと思います。ぜひ参考にしていただき、不自由さの解消にお役立てください。
総入れ歯の咬合力
上下の歯で噛みしめたときの力を咬合力と呼びます。この咬合力は単純に噛む力の数値でもあります。天然の歯の咬合力を基準にした場合、総入れ歯の咬合力はそのおよそ３割とされており、つまり天然の歯の３割ほどの力でしか噛むことができないことになります。このため、総入れ歯では天然の歯と全く同じものは食べられないことを知っておかなければなりません。とはいえ、噛むのを恐れてやわらかいものだけ食べていると、噛む刺激が脳に伝わらなくて認知症を招きます。「全く同じものは食べられないけどやわらかいものだけ食べてはいけない」という事実を心得ておきましょう。
前歯と奥歯の役割
前歯と奥歯はそれぞれ違う役割を持っていて、前歯は噛む、奥歯はつぶすという役割になります。これは天然の歯も同じことなのですが、総入れ歯の場合はこの基本を守って噛む必要があります。総入れ歯は天然の歯と違って歯の根がないことから、簡単に外れてしまいます。仮に前歯だけを使って食事したとすると、前歯だけに負担が掛かることから奥歯が浮き上がってしまいます。一方だけに力が掛かることで浮き上がるシーソーと同じような原理です。このため、前歯で噛んで奥歯でつぶすという基本を守り、前歯と奥歯を均等に使うようにしましょう。
両側の歯の使い方
総入れ歯では前歯と奥歯がシーソー状態であるように、両側の歯もシーソー状態になっています。つまり、片側の歯だけで噛む癖があると反対側の歯が浮き上がってしまうのです。これを防ぐ方法は一つで、それは両側の歯で均等に噛むことです。ちなみに、両側の歯で均等に噛むこと自体は難しくなく、慣れも技術も必要ありません。厄介なのは、既に片側の歯だけで噛む癖がついている場合です。入れ歯がシーソー状態になることを頭に入れ、必ず両側の歯で均等に噛めるように癖を直してください。
慣れないうちはやわらかいものを食べる
総入れ歯ではあまり硬いものは食べられませんが、噛まずに済むようなやわらかいものだけを食べるのは脳に悪影響を及ぼします。しかし、慣れないうちは焦らずにやわらかいものを食べて総入れ歯の噛み方に慣らしていきましょう。最初から硬いものを食べるとどうしても上手に噛めないですし、そもそもその硬さのものを食べるのが不可能なのかもしれません。やわらかいものから徐々に慣らしていけば、上手に噛めるようになりますし、どこまでのものが食べられてどこまでのものが食べられないかも分かってくるでしょう。
噛み合わせの調整の必要性
総入れ歯に慣れるまでの時間には個人差がありますが、どうしても上手に噛めないときには歯科医院に行って相談してみましょう。もしかすると不慣れなのが原因ではなく、噛み合わせが合っていない可能性もあるからです。噛み合わせの悪さは天然の歯においても問題ですが、入れ歯の場合はさらに問題です。噛み合わせが合っていないことで上手に噛めなくなりますし、何より入れ歯自体にダメージを与えます。実際に総入れ歯の使用後は調整のための通院が定期的に必要になりますし、上手に噛めない状態が長く続くときには、噛み合わせが合っていないことを疑ってみてください。
まとめ
いかがでしたか？総入れ歯の噛み方のコツについてご理解いただけたでしょうか？噛み方のコツが分かっても、実際に慣れるまでにはどうしても時間がかかります。しかし、うまく噛めなくても、根気よく噛む練習をしていきましょう。慣れるまでは個人差があるため、もしも周りの方ですぐに慣れた方がいるからといって焦ることはありません。ここでお話した噛む基本を守りつつ、やわらかいものから徐々に慣らして上手に噛めるようになりましょう。そして、どうしても上手に噛めないときには単に不慣れなのだと判断せず、歯科医院で相談をしてください。もしかすると噛み合わせが悪いなど、思わぬ要因で上手に噛めない可能性もあるからです。
山口県宇部市の歯科・矯正歯科アールクリニックは、一般歯科から矯正歯科、インプラント治療まで総合歯科治療の受けられる歯科医院です。多くの方にご満足いただけるように幅広い治療が可能となっており、どの治療においても専門性をもってお応えしております。お口のことでお困りの際は、歯科・矯正歯科アールクリニックにご来院ください。
