「詰めたら終わり」ではありません。

「虫歯の洪水」といわれた時代。戦後の日本は砂糖の普及により、爆発的に虫歯が増えた時代がありました。歯科医院には虫歯の患者さんが溢れ、子どもたちの口の中には、小さな詰め物がいくつもあったものです。そんな子どもたちも、いまでは壮年期。今この世代で目立つのが、昔詰めたところの再治療です。詰め物の周りの歯が傷んで詰め物が取れたり、気づかないうちに詰め物の下に虫歯が入り込んだという患者さんです。

詰め物とは、歯を鎧のように守っているエナメル質に穴が開いたとき、歯の内部に細菌が入り込まないように封鎖し、歯が崩れないように補強する修復物です。治療が終われば穴はピタリと封鎖されますが、詰め物の下にあるのはむき出しの象牙質です。もとの歯が戻ってくるわけではありません。詰め物をした歯は、むしろ慎重に経過観察し、虫歯予防をしていく必要があるのです。

もうひとつ、詰め物のある患者さんにぜひ知っていただきたいのが、詰め物の経年変化です。詰め物は、かなり過酷な環境で毎日働き続けているので、削れたり欠けたりすることがあります。また、詰め物の周りの歯質も削れたり傷むことがあります。注意してケアをしていないと、いつの間にかできた段差や隙間から、むき出しの象牙質へと虫歯が入り込み、広がりやすいのです。

残念ですが、歯科医師がどんなに上手でも、詰め物の経年変化は避けられません。詰め物を長期的に守るには、どの材料がもっとも望ましいか考えるとき、とくに重視するのが、詰め物のその後です。ことに噛む力の強い患者さんの詰め物の経年変化は激しく、こまめな経過観察が欠かせません。

再治療を繰り返すと、根っこの神経を取り被せ物へ発展したり、さらに根っこが傷んで割れて抜歯へと発展する可能性があります。再治療を減らすため、詰め物の治療が終わったかたは、歯科医院で定期的に詰め物のチェックを受けましょう。必要に応じて補修してもらったり、クリーニングや歯磨き指導を受けていると、新たな虫歯を防ぎ、詰め物の寿命を延ばすことができます。再治療が少ないほど、歯の健康維持に有利です。詰め物の治療を長持ちさせて、歯を大切に守っていきましょう。


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