虫歯予防の主役といえばフッ素!

「虫歯予防といえばフッ素!」というほど、多くの歯磨き剤に昔からフッ素が配合されてきました。じつはこのフッ素ですが、世界標準レベルということをご存知ですか?

よく耳にするフッ素って、いったい何者?

 フッ素はもともと、とても反応性が高い元素(F)で、フッ素だけで存在することはなく、必ず他のものと一緒になって化合物として存在しています。そのため、正確には「フッ化物」という呼び方がされ、歯磨き剤などにはそのように記載されている製品もあります。フッ素は自然界の様々なものに含まれていて、緑茶、野菜、肉、水産物などの食品にも含まれています。もちろん私たちのからだの歯や骨にも含まれています。フッ素には、次の3つの働きがあります。

  1. 歯から溶け出したカルシウムなどのミネラルが歯に戻る作用をスピードアップさせる。
  2. 歯の結晶の中に取り込まれ、虫歯になりにくく、硬くて丈夫な歯をつくる。
  3. 抗菌作用によって、虫歯菌が増えるのを抑える。

 フッ素は国内シェアの9割以上の歯磨き剤に配合されています。ですから、多くの人が日頃からフッ素によって虫歯予防をしていることになります。

フッ素にはどんな種類があるの?

 フッ素は薬用成分の代表選手のようなものです。具体的な成分としては、フッ化物である「フッ化ナトリウム(NaF)」と「モノフルオロリン酸ナトリウム(MFP)」がほとんどで、これらが入っていれば「薬用」であり、医薬部外品ということになります。
 フッ化ナトリウムは唾液中でフッ素イオンになりやすく、歯のもっとも表面ですばやく反応するといわれています。一方、モノフルオロリン酸ナトリウムは、唾液と反応してフッ素を出しながら、歯の表面から深いところまでゆっくりと届いていくといわれています。虫歯予防効果はどちらも同じくらいなので、歯磨き剤では清掃剤をはじめとした他の成分との相性で、どちらを配合するか決められることが多いです。

フッ素濃度の上限が1500ppmに!

 過去、日本では歯磨き剤のフッ素の濃度は1000ppmが上限とされていましたが、2017年3月に厚生労働省により、国際基準(ISO)と同じ1500ppmを上限として配合することが認められました。歯科医院取扱いの歯磨き剤の他、ドラッグストアやスーパーの一般市販品でも1000ppm以上の歯磨き剤が増えてきたので、目にした方も多いことでしょう。
 実際の製品では、上限である1500ppmを超えないように、少し少なめの1450ppmとして製造・販売されています。虫歯の発生率は、フッ素濃度が高くなるほど減少することが各国の研究で示されていますし、最新の研究成果からも確かめられています。
 1450ppmの歯磨き剤は、「高濃度フッ素配合」と表記されていることが多いのですが、あくまで従来品に比べて高濃度という意味です。歯科医院で受けるフッ素塗布は9000ppmですから、これに比べれば1450ppmといえども低濃度であることには違いありません。
 濃度が上がったことで、大人の虫歯予防を意識した製品も登場しています。大人の虫歯は、エナメル質よりも溶けやすい象牙質、つまり歯茎が下がって露出した歯の根の部分や、被せ物とご自分の歯の境目から進行するので、お口の中により多くのフッ素がキープできる1450ppmの製品のほうが予防効果が高いです。大人虫歯が気になる方は、1450ppmの製品に注目してみましょう。
 なお、お子さんへの使用に関しては、安全性を重視し、歯のエナメル質がつくられる時期の「6歳未満には使用を控える」よう国内では推奨されています。パッケージにも記載されていますので、ご注意ください。


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