
虫歯は様々な要因が絡み合って発生します。治療しても、すぐに虫歯になってしまうかもしれません。
何に注意すればいいのかわからないという方は、虫歯の危険度がわかる検査を受けてみるのも一案です。
どんなテストなの?
虫歯は英語で「(デンタル)カリエス」といいます。虫歯のなりやすさの危険度(リスク)を決めるのが、歯からミネラル分が溶け出す「脱灰」と、唾液中のミネラル分による「再石灰化」のバランスです。口の中が脱灰しやすい環境に傾いていると、カリエスの発生リスクが高くなるというわけです。
そこで、虫歯予防に歯科で行われているのが、カリエスリスクテスト。これは、脱灰と再石灰化のバランスを様々な角度から分析する検査です。
検査項目は
- ミュータンス菌など虫歯菌の数
- 唾液の分泌量
- 虫歯の原因となる酸を中和する唾液の緩衝能の力
- プラーク(歯垢)の量
- 食事の仕方と回数
- 再石灰化を促進し、虫歯予防に役立つフッ素の使用回数
など、8項目に渡ります。
それぞれ検査項目の結果はスコア化され、クモの巣状のグラフにして、その人の弱点がひと目でわかるように工夫されています。もちろん、結果に応じて具体的な対策もアドバイスしてもらえます。
自分のリスクを知りたい人はもちろん、日頃から虫歯になりやすいと感じている人には特におすすめの検査です。健康保険が利かないので、医療機関によってかかる費用は違います。この点も事前に確認しましょう。
虫歯予防に効く唾液を増やす工夫
エナメル質にミネラル分を補給する「再石灰化」を促す重要な役割を担う唾液。この分泌量は、じつはかなり個人差があります。日頃から、唾液の分泌量が少なくて口の中が渇きやすいと感じる人は、次の工夫をとり入れてみてください。
アルコールが皮膚の消毒にも用いられるように、強い殺菌作用があります。同時に、口の中の粘膜の水分も奪ってしまうため、常用していると、唾液の出が悪くなり、口の中が渇きやすくなってしまいます。使用はほどほどに。
野菜や果物など食物繊維が豊富な食べ物は、噛めば噛むほど唾液の分泌を促します。ぱりぱりした食感の生野菜は特におすすめです。一方、キャラメルのように、歯にくっつきやすい粘着性の食べ物は控えましょう。
梅干しを想像しただけで、唾液がジュワーっと出てきますよね。酸味は唾液の分泌を促します。料理に酢やレモンを加えたり、水に加えてレモン水にして飲んだりするのもよいでしょう。
キシリトール入りのガムをじっくり噛むと唾液の出がとてもよくなります。
噛み方のコツは、最初の2分間は唾液を飲み込まずに口の中でぐるぐる回すようにすること。この習慣を続けると、半年から1年で唾液の分泌量が2倍近くまで増えることも珍しくありません。しかも、ミュータンス菌は糖を養分にしますが、キシリトールはミュータンス菌が分解できないタイプの糖なので、次第にミュータンス菌の数が減ってきます。
市販のキシリトールガムを利用する場合は、キシリトールの他に砂糖やショ糖、液糖などの砂糖と同じタイプの糖類が使われていないかをチェックしましょう。たとえキシリトールが配合されていても、残りが菌のエサになる糖類なら、意味がないからです。厚生労働省が効果を認めた特定保健用食品のガムなら安心です。キシリトール100%の歯科専用ガムを置いている歯医者さんもありますので、相談してみましょう。
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