自分の唾液のことを知っていますか?

ミュータンス菌が虫歯をつくる主役であれば、唾液は歯を守る主役です。

唾液は、お口のなかの粘膜を湿らせ、消化を助け、食べ物を食べやすくして、食べかすを流してくれます。細菌が増えるのを抑えたり、プラーク(歯垢)のなかの酸を中和させる働きもあります。唾液1ミリリットルのなかには、250~300種の細菌が7~8億も含まれています。わたしたちは、お口のなかを唾液で洗って飲み込んでいるのです。唾液と一緒に飲み込む細菌は、1日に1~4グラムにもなるといわれています。こうしてお口のなかの細菌の量は調整されているのです。

また唾液のなかには、たくさんの抗菌物質が含まれています。イヌなどの動物は、ケガをしたときに傷口を舐めますが、これはこの抗菌物質を利用しているのです。

唾液の量が少ない人の場合は、唾液のもっているたくさんの働きがすべて低下しています。

お年寄りには、お口の乾燥感を訴える人が少なくありません。ただ本人が乾燥感を感じること(口腔乾燥症)と唾液量の減少(唾液減少症)とは、必ずしも一致しません。ですから、唾液の量、とくに刺激したときの分泌量を検査する必要があります。

乾燥した食べ物(パンなど)が飲み込めない、夜中に起きて水分を口にするなどの自覚症状が、口腔乾燥の目印です。唾液が実際に少なくなると、味が変わる、発音がしにくい、口が臭いなど、いろいろな不快感を感じます。さらに粘膜の炎症を起こしたり、のどや上気道の感染を起こしやすくなります。当然、虫歯のリスクも高くなります。

唾液が出にくくなる原因は、病気(シェーグレン症候群)、唾液腺の老化や障害のほか、薬の副作用も見逃せません。高齢になると、何らかの不調をきっかけに薬を飲み始め、その副作用を抑えるためにさらに薬を飲む、体調をよくするために別の薬も飲むという具合に、たくさんの薬を常用することがあります。不眠や不安を解消するため、血圧や血中の脂質をコントロールするために薬を飲んでいるケースもあります。多くの薬には、口渇副作用(口渇感を感じる副作用)があるため日常的に口渇を感じることになります。

唾液には、酸を中和する力(緩衝能)がありますが、唾液の量が減るとこの能力も低下します。この唾液の能力には、著しい個人差があります。緩衝能の高い人は、ミュータンス菌がつくった酸をすぐに中和してしまいます。反対に低い人は、プラークの酸性が長くつづくため虫歯のリスクが高くります。

同じお口のなかでも、舌の下はいつも湿っています。近くに唾液腺の出口がたくさんあるためです。このおかげで、下の歯の内側が虫歯になることは滅多にありません。上の歯の外側は、唾液が届きにくい部分です。あごの形によっては上の奥歯の外側も唾液の行き渡りにくい部分です。歯ブラシを使うときには、唾液の働きの悪い部分をていねいに磨きましょう。


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