歯周病からみた生活習慣病

生活習慣病は、従来「成人病」と呼ばれていた病気ですが、個人の生活習慣が疾患の発症と進行に関わっていることから、1996年に当時の厚生省が名称を変更した経緯があります。

生活習慣病とは、「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣が、癌、高血圧、糖尿病、心臓病、歯周病などの疾患の発症、進行に関与する疾病」といわれています。口の領域のなかで歯周病がなぜ、生活習慣病といわれているのでしょうか。

歯周病の原因は感染症ともいわれ、歯周病菌が歯や歯茎に定着し、歯茎に炎症を起こし、歯を取り囲んでいる組織の線維や骨を破壊し、吸収させます。しかし、症状は顕著にはみられず、痛みがなく、深く静かに進行していきます。さらに歯周病にかかりやすい人は、歯周病原菌に対する生体の防御作用が弱いといわれています。これには生まれつき親からの遺伝子が働いているものと思われます。また、歯周病は環境因子に多く作用されます。例えば、喫煙は歯茎に対して白血球の殺菌作用を弱めます。不規則な生活をすることで、腸内細菌叢の活性を弱めたり、暴飲暴食などにより、肥満の原因になったり、コレストロール値を上げたりします。食生活で大切なことは、よく味わって、よく噛みながら食べることです。特に現代の食品は、加工しすぎて軟らかいものが主となり、よく噛まないままで食道へ流し込んでしまいます。以上のような感染、遺伝、環境の要素を持っているのが歯周病です。

歯周病の直接の原因は歯周病原菌ですが、これを除去する方法は、歯と歯茎に付着したプラーク細菌(歯垢)を機械的に丁寧に除去することが大切です。日常の生活のなかで、食後の歯磨きは家庭でも職場でもかなり定着してきましたが、完全ではありません。歯や歯茎の汚れを取ることは、本人の自助努力であり、誰が助けてくれるわけでもありません。これはアルコールでも同じです。ビールなら1本、お酒は2合以下などと基準値を設けコントロールします。日常生活におけるすべての習慣が、健康を守るうえでいかに大切であるかを考える必要があります。

歯周病が心臓疾患、呼吸器疾患や糖尿病を悪化させたり、高血圧症や狭心症の薬物の副作用、低体重児出産、早産などと関連する事実も明らかになってきました。健康管理は口からといわれております。皆さんがなんとなく毎日行っているブラッシングも、重要な意味を持つことを認識して、生活習慣病といわれる歯周病にならないように気をつけて行ってください。


「きっかけ」は、あなたの未来を変えることができる好機です。アールクリニックを「きっかけ」に、健康な未来にしてください。皆様のご来院お待ちしております。

関連記事

  1. 歯周病菌の除去がすべての基本!

  2. 歯周病予防には殺菌剤と抗炎症剤が決め手!

  3. 歯石は細菌の化石⁉

  4. 女性特有の歯周病のリスク

  5. 遺伝と生活習慣が左右する歯周病のリスク

  6. はじめてみませんか?PMTCを