歯周病予防には殺菌剤と抗炎症剤が決め手!

歯周病は虫歯とともにお口の二大疾患の一つです。歯を失う原因の約4割が歯周病で、成人の約8割が少なからず歯周病にかかっているといわれるくらい悩ましい歯科疾患です。自分では気づかないうちに進行していることも多く、虫歯を気にして来院したら、じつは歯周病だったというケースも珍しくありません。

歯周病はいったいどんなストーリーで進行するのでしょう。まず歯周病菌が攻めてくると、体が抵抗し、歯茎に炎症が起きていきます。戦いが激化すると血管が破れて出血したり、白血球が救援にやってくるころには歯茎が腫れたりします。やがては戦った白血球や細菌の死骸が膿となって出てきて、この状態が続くと口臭の原因にもなります。

戦場となった場所は歯を支えている骨(歯槽骨)を失い、歯と歯茎の間の溝が深くなって歯周ポケットができ、ポケットがさらに深くなっていきます。進行すると歯がぐらついたり抜けてしまうこともあります。

予防にはもちろん毎日の歯磨きが大切ですが、歯周病予防を目的とした歯磨き剤には、歯周病菌や体に働く成分が含まれています。では、その成分をどう使いこなすのか歯周病の進行のストーリーに沿って説明します。

まず、敵である歯周病菌に対しては「殺菌剤」の力を借りましょう。歯周病菌は歯の根(歯根)の表面に本拠地を構えています。これは、バイオフィルム(プラーク)という膜の中に細菌が密集している状態で、さながらバリアに守られているようなものです。歯ブラシではなかなか落とせません。

このバリアをじわじわと破って細菌をやっつけていく薬用成分はIPMP(イソプロピルメチルフェノール)が代表戦士です。しかし、歯周病が悪化するとこのバイオフィルムから細菌が飛び出してきて歯根と歯茎との隙間(歯周ポケット)に増えはじめ、さらに歯茎の中にも直接入り込んでいきます。このような自由に浮遊する細菌にはCPC(塩化セチルピリジニウム)がよく効きます。そこで日頃から歯周病を抑え込んでいくためには、IPMPとCPCの黄金タッグを選ぶとよいでしょう。

一方、自分自身の体の過剰な反応(歯茎の腫れや出血)には、炎症を和らげてくれる「抗炎症剤」の力を借ります。GK2(グリチルリチン酸ジカリウム)は歯磨き剤に配合されることが多い抗炎症剤で、歯周病予防の薬用成分です。またTXA(トラネキサム酸)は出血しやすくなった歯茎の炎症を抑えることを得意とし、同じく抗炎症作用を示す薬用成分として注目されています。

そして最後は、歯茎の組織を元どおりに修復する作用をもった成分に着目しましょう。とくに体の中でビタミンに変化する成分として、ビタミンEになる酢酸トコフェロールやビタミンB5になるパンテノールなどが注目されています。

歯周病は「歯肉炎」とよばれる初期のものから、骨が失われて歯が抜けそうになるものまで様々な進行状態があります。また、体の状態によって腫れたり治まったりと、繰り返しやすいのも特徴です。そこで、ご自身の状態にあわせて選んでみましょう。

歯周病の傾向が強い方が予防目的に使うなら、「医薬部外品」の歯磨き剤を毎日のケアに取り入れるとよいでしょう。歯茎の状態が悪く、腫れて出血や痛みをともなう方には、「第3類医薬品」の歯周病薬もあります。歯磨き後に塗るか、歯ブラシにつけて磨くようにします。

歯科医院で歯周病の治療を受けて状態が落ち着いた方には、再発を防ぐために、通常の歯磨き後に殺菌剤のIPMP配合のジェルで二度磨きをすることをおすすめします。CPC配合の洗口剤も併用すると、ダブルの殺菌効果が期待できます。

歯周病が心配の方や気になる症状がある方は、まず治療が必要かどうか歯科医院で診てもらいましょう。そしてそのうえで歯周病に強い歯磨き剤を選ぶとよいでしょう。歯磨き剤選びに迷われたら、歯科医院で歯ブラシと一緒に歯磨き剤も処方してもらいましょう。


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