遺伝と生活習慣が左右する歯周病のリスク

歯周炎は、じつは人によってかかりやすさに違いがある病気です。その違いは何に由来するのでしょう?以前は、口のなかの清掃状態が悪い人がかかりやすいと考えられていましたが、そうではありません。

歯周病の発症に関わるもっとも重要な因子は、細菌です。しかし、単純に細菌の多い少ないで、発症が決まるわけではありません。本来、口のなかにいない細菌が外からやってきて起こすものなのか、それとも健康なときも口のなかにいる細菌の数が増えたときに、からだの条件次第で問題を起こすのか、まだ100%の結論は出ていません。また口のなかがプラークだらけにもかかわらず、歯周炎になっていない人もいれば、逆に歯肉の炎症がほとんどないのに、歯周ポケットがどんどん深くなってしまう人もいます。

この違いは、患者さんのもつ遺伝的・環境的なリスクが、人によって違うために生じていることがわかっています。遺伝的な要素とは、炎症を司る免疫系の違いです。環境的リスクとしては、様々なものが疑われていますが、特に大きな影響をもっているのは、喫煙習慣です。これらのリスクをもつかもたないかで発症が左右されるのです。

もちろん口内の炎症を防ぐプラークコントロールは、歯周病の予防と治療においてもっとも重要なのですが、歯周炎を左右する因子は細菌の量ではなく、あくまでも患者さん自身の遺伝的・環境的問題なのです。


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