乳歯のひどい虫歯は哺乳瓶がつくる

哺乳瓶虫歯(ほにゅうびんむしば)?

1~2歳の乳歯の生えたばかりの前歯が光沢がなくなって白く濁っているのを見たことがありますか?最近ではさすがに少なくなりましたが、前歯がすっかりなくなっている乳児もいるのです。これは、哺乳瓶で糖分の多い飲料を与えることによって引き起こされる「哺乳瓶虫歯」です。

乳歯の生え始めから、1歳頃までの虫歯は、ほとんど決まって哺乳瓶虫歯です。泣き止まない赤ちゃんを静かにさせ、寝つきの悪い赤ちゃんを寝かせようと、お母さんが哺乳瓶の中にスポーツドリンク(イオン飲料)や乳酸飲料を入れて、赤ちゃんの口に突っ込んでしまうと、生えたばかりの前歯が虫歯になってしまいます。これが哺乳瓶虫歯です。

寝る前の哺乳瓶+ジュースは絶対ダメ!

1歳から1歳2ヵ月になると、乳歯が生えそろって離乳も完了します。この時期に、ポタポタと長時間かかってジュースや乳酸飲料を与えられたのでは、生えたばかりの乳歯はひとたまりもありません。赤ちゃんは、一度これをしてしまうと、甘い哺乳瓶は癖になってしまうのです。甘い哺乳瓶をくわえていないと泣き止まない。こうなったらもう手に負えません。寝る前に、甘い哺乳瓶を与える習慣をつけてしまうと、寝ている間は唾液の分泌がとくに少ないために、ひどい虫歯をつくってしまいます。

乳児に、果汁を与える場合、ビタミンCの必要量から計算すると果汁10~20ミリリットルが適切です。これはスプーンで与えるだけで十分な量です。これ以上与えても、おしっこに出てしまうだけですし、お腹をこわしてしまうこともあります。水分の補給のためには白湯、お茶などを別に与えるようにします。

哺乳瓶虫歯の悲劇…

哺乳瓶虫歯になってしまうと、生えたばかりの乳歯を全部虫歯にしてしまうこともあります。まるで、虫歯が歯茎から生えてきたような具合です。

痛い、腫れる、ばい菌が体の中に入る、歯がなくなる、噛めない、サシスセソの発音が上手くできない、友達に笑われる、顎の発達にマイナスになる、大人の歯の歯並びが悪くなる。哺乳瓶虫歯で歯を失うことは、子どもの成長にとって大きな障害になります。

哺乳瓶を使うときの注意!

1970年前後、子どもたちにあまりに虫歯が多いので「虫歯の洪水」と騒がれたことがありました。これは粉ミルク(人工乳)に砂糖が使われていたせいではないかという話があります。哺乳瓶でもうひとつ気になる問題は乳首です。母乳を与えたことのあるお母さんは誰でも知っていますが、赤ちゃんは乳首をくわえ込んで噛むようにしてお乳を吸います。吸うというよりはしごくといった方がいいかもしれません。ところが人工哺乳で使う乳首は、一部の工夫された製品を除いて、噛まないでもポタポタとミルクがたれ続ける乳首です。この怠け者の人工乳首を使っていると子どもの体重は増えますが、口のまわりの筋肉は発達しません。

若いお母さんは、赤ちゃんがたくさんミルクを飲んで体重が増えることを喜んでしまいがちです。怠け者の人工乳首では、お乳を飲むのに筋肉を働かせないので肥満になります。噛まないでもお乳が飲めることは、子どもの発育を実はじゃましてしまうのです。

赤ちゃんをもつお母さんが歯科で定期管理を受けていれば、こんなことを起こさずに済んだかもしれません。子どもをもつ親がちょっとかしこくなるだけで、子どもは随分得をします。


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