噛み合わせと姿勢

よく「直立不動」といいますが、実際には「不動」でいることはできません。

直立姿勢のときは、たえず前後左右に小刻みに揺れ動いているのです。

これは、重い頭部をのせているために重心が高いのに加えて、面積の狭い2本足で立っているために、常に不安定な状態にあるのです。

それでも直立姿勢を保っていられるのは、耳に三半規管(さんはんきかん)という平衡器官(へいこうきかん)があるからです。

これに加え、眼から入ってくる視覚情報にもとづいても脳から筋肉に姿勢をコントロールするように指令が出ているからでもあります。

眼も平衡器官なのです。

ためしに、眼をつぶって直立姿勢を保ってみてください。

恐らく、徐々に上半身が揺れ出すはずです。

これは眼からの情報が遮断されたためです。

脳は、体が揺れたことを感知した平衡器官からの情報を処理し、筋肉に元の状態に戻すように指令を出します。

例えば、体が右に傾くと、右側の筋肉を収縮させ、元の位置に戻しているのです。

これを平衡反射といい、足の母趾外転筋(ぼしがいてんきん)や大腿二頭筋(だいたいにとうきん)、背中やお腹の筋肉など、多くの筋肉が関与しています。

そして、頭の位置は、主に側頭筋(そくとうきん)と咬筋(こうきん)と頚部の筋肉群によって、コントロールされています。

これらの骨や腱によって、連動するようになっているので、姿勢をスムーズにコントロールできるのです。

ところで、歯の噛み合わせに違和感があっても、しばらくすると慣れて気にならなくなるのではないでしょうか。

しかし、自覚できてなくても、脳はその変化を元に戻そうとして様々な対応をします。

この対応の実行の主役は、咀嚼(そしゃく)に関与する左右4対の筋肉群です。

それらは、側頭筋・咬筋・内側翼突筋(ないそくよくとつきん)・外側翼突筋(がいそくよくとつきん)で、まとめて咀嚼筋といわれます。

orthodonticdentistry_blog_49_1

(A)側頭筋:下顎を引き上げて、上下の歯を噛み合わせる働きをする。大臼歯で強く噛むときの力は咬筋によるもの。
(B)咬筋:下顎を上げたり、後ろへ引っ張ったりする。歯ぎしりは、咬筋と側頭筋が無意識のうちに活動してしまう現象。
(C)外側翼突筋:下顎の内側にある筋肉で、下顎を引き上げて口を閉じさせ、上下の歯を噛み合わせる働きをする。
(D)内側翼突筋:下顎の関節部分にある筋肉で、関節円板と連動して口を開く働きをする。

咬筋は、下顎を引き上げて上下の歯を噛み合わせる働きをします。

大臼歯で強く噛むときの力は咬筋によるものです。

側頭筋は、下顎を上げたり、後ろへ引っ張ったりします。

歯ぎしりは、咬筋と側頭筋が無意識のうちに活動してしまう現象です。

内側翼突筋は、下顎の内側にある筋肉で、下顎を引き上げて口を閉じさせ、上下の歯を噛み合わせる働きをします。

外側翼突筋は下顎の関節部分にある筋肉で、関節円板と連動して口を開く働きをします。

これらの咀嚼筋のほか、頸の周囲には24種類もの筋肉が存在し、噛み合わせと下顎の位置調節に関与しています。

そしてこれらの筋肉は、噛み合わせが正常でないと過度に緊張します。

筋肉が過度に緊張した状態をスパズム(拘縮)といいます。

咀嚼筋のスパズムは、骨や腱を介して全身の筋肉へと波及します。

直立しているときに、揺れたり、よろけたりしたら、噛み合わせを疑ってみましょう。

ひょっとして、姿勢が不安定なのは噛み合わせが影響しているのでは?と気になった方は歯科や矯正歯科で相談してみるのもよいでしょう。


「きっかけ」は、あなたの未来を変えることができる好機です。アールクリニックを「きっかけ」に、健康な未来にしてください。皆様のご来院お待ちしております。

関連記事

  1. 出っ歯や歯茎が出ているのは矯正治療で治せる?

  2. 「指しゃぶり」や「おしゃぶり」で歯並びが悪くなるの?

  3. 矯正治療で矯正するのは歯並びだけではない?

  4. 大人ならではのメリットもある!!

  5. 遺伝的なものと生活習慣から

  6. かくれ開咬にご用心!