インプラントの埋入

インプラントの埋入のときは

 インプラント治療は、歯根(歯茎の中に埋まっていて、通常はレントゲンを撮らないと見えません。)を含めてすべて抜歯してしまった場合に必要となります。
 インプラント(Implant)の日本語訳は「植え込む」ですから、まさに人工の歯根を埋め込むことからインプラント治療は始まります。歯科の専門用語としてはインプラントを植え込むことを「埋入(まいにゅう)」と呼んでいます。
 インプラントを埋入する場合、骨が多ければ多いほど手術は簡単なのですが、必ずしもそういった症例ばかりではありません。骨が薄かったり少なかったりした場合には、
サイナスリフト(インプラント埋入に骨の量が不足している場合に、移植骨や骨補填材によって上顎洞(サイナス)の底部を押し上げて骨増成する治療法。)、

ソケットリフト(特殊な機器を用いて上顎洞の底部を押し上げてインプラントを埋入するための骨量を確保する技術。)、

その他にも、リッジエクスパンジョン、骨移植(インプラント埋入部分の骨が不足している場合、骨の量を増大させる方法として行われる。)等々の呼び名が付いたテクニックを併用して行われることとなります。

麻酔をしっかり

 インプラントを埋入するときは、もちろん麻酔をしっかりしたうえで行うのですが、使用する麻酔は、虫歯を治療するときと全く同じものを使います。麻酔の量は、虫歯治療の場合と比べて多くても3倍程度ですから、体への負担は同等だと思っていただいてかまいません。

歯肉を切開

 インプラントを埋入する部分は、歯茎の中に隠れている顎の骨です。インプラント埋入手術ではこの骨に直接治療するために歯肉を切開してから行う方法が一般的です。
 どのメーカーのインプラントでも、埋入するインプラント体(フィクスチャー)には数種類の直径、長さのものが用意されています。埋入する位置、骨の幅と高さ等によって使い分けるのですが、いずれにしても、規格化されたメーカー指定のドリルで骨に穴を開けることになります。

麻酔の効きが悪いと感じたときは

 もちろん麻酔が十分に効いている状態で行いますから、痛みは全く感じないものですが、もしも少しでも麻酔の効きが悪いと感じた場合でも、追加の麻酔をすれば必ず痛みは抑えることができます。

インプラント埋入術中に感じる苦痛は2つ

 ドリルで骨を削っているときは、どうしても振動が生じてしまいます。
 また、骨を削るときに発生する熱を冷却するために食塩水(=生理食塩水)を使用するために切削中に口の中がしょっぱく感じます。インプラント埋入術の術中に感じる苦痛は主にこの2つであるといえるでしょう。
 とはいっても、振動や塩味のために手術が中断となった経験はありませんから、普通の歯科治療を経験した方なら十分我慢できる範囲であると思います。
 埋入術中には口を大きく開けたままになる時間があります。手術を行うためにすべての器具を厳格に滅菌していますので、骨やドリル、インプラント体が唾液によって汚染されないようにしなくてはいけないのです。特に奥歯のインプラントの場合は、口をあける度合いが大きいと思われます。

縫合・抜糸

 インプラントが埋入されたところで、縫合を行います。この縫合は親知らずを抜いたときや歯周病の手術等で歯科医師だったら毎日行っている手技ですので、ご安心ください。
 抜糸は、約1~2週間後となりますが、その間に数回は消毒のために来院していただくことがあります。
 傷口の治り方によっては複数回の消毒が必要な場合もありますので、手術から抜糸までの間に旅行や出張が重ならない日程を組んでおく必要があると思います。
 インプラントには1回法と2回法がありますが、その選択によって術直後に金属が見える場合と、まったく歯肉の中に隠してしまう場合があります。
 1~2週間後の抜糸は、基本的には麻酔をせずに行うことができます。糸を抜くとなると、緊張される患者さんも多いのですが、実際には痛みもなくスルッと簡単に抜けるものです。

印象採得で完成は間近

 インプラントの多くは2ピースタイプといって、インプラント体の部分(手術によって骨に埋め込む部分=フィクスチャー)と、その上に被せ物の土台となる部分(フィクスチャーにさらにねじ止めする部分=アバットメント)の2つのパーツから成り立っています。
 それぞれの患者さんにぴったりの土台(アバットメント)を選択して最終的に噛める状態をつくるためには、天然の歯をつくるときと同様に型取りが必要です。これを印象採得といいますが、ここまで来れば完成はもう目の前です。
 骨の状態によりますが、この印象採得を行うまでに2ヵ月~4ヵ月の期間が必要といわれています。
 多くの患者さんは1日でも早い完成を望まれますが、無理に型取りに進むよりは安心できる状態になるまでお待ちいただいたほうが最終的には良好な結果を得ることができます。一生使う歯ですから、一番安全な方法を選びたいですね。

アバットメントを試適する

 歯科の用語でぴったり適合するか試みることを「試適」と呼んでいます。型をとったのちに最終的に使用する土台(アバットメント)が痛みもなく口の中に入るかどうかを検査することがあります。
 印象をとったときの歯茎の形が印象に反映されるのですが、その下にある骨の形態によってアバットメントをきつく感じることがあります。また、歯茎の厚みや硬さによっても違和感を感じることがあります。シンプルな症例ならば、この試適を省略することもあります。

見た目の確認は

 このステップですでにインプラントの位置が決まっていますので、その中でできるだけ患者さんの希望に沿った上部構造を考えていく必要があります。


「きっかけ」は、あなたの未来を変えることができる好機です。アールクリニックを「きっかけ」に、健康な未来にしてください。皆様のご来院お待ちしております。

関連記事

  1. 歯が全部欠けているときのインプラント治療は?

  2. 歯が数本欠けているときのインプラント治療は?

  3. インプラントの磨き方は?

  4. 部分入れ歯からインプラントにするには?

  5. インプラント治療にあたっての留意点

  6. すぐにかめるインプラントがある?